幸讃岐國安益郡之時軍王見山作歌 (Manyoshu 5)

霞立
長春日乃
晩家流
和豆肝之良受
村肝乃
心乎痛見
奴要子鳥
卜歎居者
珠手次
懸乃宜久
遠神
吾大王乃
行幸能
山越風乃
獨<座>
吾衣手尓
朝夕尓
還比奴礼婆
大夫登
念有我母
草枕
客尓之有者
思遣
鶴寸乎白土
網能浦之
海處女等之
焼塩乃
念曽所焼
吾下情

Modern Japanese

霞立つ
長き春日の
暮れにける
わづきも知らず
むらきもの
心を痛み
ぬえこ鳥
うら泣け居れば
玉たすき
懸けのよろしく
遠つ神
我が大君の
行幸の
山越す風の
ひとり居る
我が衣手に
朝夕に
返らひぬれば
大夫と
思へる我れも
草枕
旅にしあれば
思ひ遣る
たづきを知らに
網の浦の
海人娘子らが
焼く塩の
思ひぞ焼くる
我が下心

Hiragana Pronounciation

かすみたつ
ながきはるひの
くれにける
わづきもしらず
むらきもの
こころをいたみ
ぬえこどり
うらなけをれば
たまたすき
かけのよろしく
とほつかみ
わがおほきみの
いでましの
やまこすかぜの
ひとりをる
わがころもでに
あさよひに
かへらひぬれば
ますらをと
おもへるわれも
くさまくら
たびにしあれば
おもひやる
たづきをしらに
あみのうらの
あまをとめらが
やくしほの
おもひぞやくる
わがしたごころ

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