藤原宮之役民作歌 (Manyoshu 50)

八隅知之
吾大王
高照
日<乃>皇子
荒妙乃
藤原我宇倍尓
食國乎
賣之賜牟登
都宮者
高所知武等
神長柄
所念奈戸二
天地毛
縁而有許曽
磐走
淡海乃國之
衣手能
田上山之
真木佐苦
桧乃嬬手乎
物乃布能
八十氏河尓
玉藻成
浮倍流礼
其乎取登
散和久御民毛
家忘
身毛多奈不知
鴨自物
水尓浮居而
吾作
日之御門尓
不知國
依巨勢道従
我國者
常世尓成牟
圖負留
神龜毛
新代登
泉乃河尓
持越流
真木乃都麻手乎
百不足
五十日太尓作
泝須<良>牟
伊蘇波久見者
神随尓有之

Modern Japanese

やすみしし
我が大君
高照らす
日の皇子
荒栲の
藤原が上に
食す国を
見したまはむと
みあらかは
高知らさむと
神ながら
思ほすなへに
天地も
寄りてあれこそ
石走る
近江の国の
衣手の
田上山の
真木さく
桧のつまでを
もののふの
八十宇治川に
玉藻なす
浮かべ流せれ
其を取ると
騒く御民も
家忘れ
身もたな知らず
鴨じもの
水に浮き居て
我が作る
日の御門に
知らぬ国
寄し巨勢道より
我が国は
常世にならむ
図負へる
くすしき亀も
新代と
泉の川に
持ち越せる
真木のつまでを
百足らず
筏に作り
泝すらむ
いそはく見れば
神ながらにあらし

Hiragana Pronounciation

やすみしし
わがおほきみ
たかてらす
ひのみこ
あらたへの
ふぢはらがうへに
をすくにを
めしたまはむと
みあらかは
たかしらさむと
かむながら
おもほすなへに
あめつちも
よりてあれこそ
いはばしる
あふみのくにの
ころもでの
たなかみやまの
まきさく
ひのつまでを
もののふの
やそうぢがはに
たまもなす
うかべながせれ
そをとると
さわくみたみも
いへわすれ
みもたなしらず
かもじもの
みづにうきゐて
わがつくる
ひのみかどに
しらぬくに
よしこせぢより
わがくには
とこよにならむ
あやおへる
くすしきかめも
あらたよと
いづみのかはに
もちこせる
まきのつまでを
ももたらず
いかだにつくり
のぼすらむ
いそはくみれば
かむながらにあらし

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