(Manyoshu 3250)

蜻嶋
倭之國者
神柄跡
言擧不為國
雖然
吾者事上為
天地之
神<文>甚
吾念
心不知哉 徃影乃
月<文>經徃者
玉限
日<文>累
念戸鴨
胸不安 戀烈鴨
心痛
末逐尓
君丹不會者
吾命乃
生極 戀乍<文>
吾者将度
犬馬鏡
正目君乎
相見天者社 吾戀八鬼目

Modern Japanese

蜻蛉島
大和の国は
神からと
言挙げせぬ国
しかれども
我れは言挙げす
天地の
神もはなはだ
我が思ふ
心知らずや 行く影の
月も経ゆけば
玉かぎる
日も重なりて
思へかも
胸の苦しき 恋ふれかも
心の痛き
末つひに
君に逢はずは
我が命の
生けらむ極み 恋ひつつも
我れは渡らむ
まそ鏡
直目に君を
相見てばこそ 我が恋やまめ

Hiragana Pronounciation

あきづしま
やまとのくには
かむからと
ことあげせぬくに
しかれども
われはことあげす
あめつちの
かみもはなはだ
わがおもふ
こころしらずや
ゆくかげの
つきもへゆけば
たまかぎる
ひもかさなりて
おもへかも
むねのくるしき
こふれかも
こころのいたき
すゑつひに
きみにあはずは
わがいのちの
いけらむきはみ
こひつつも
われはわたらむ
まそかがみ
ただめにきみを
あひみてばこそ
あがこひやまめ

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