(Manyoshu 3291)

三芳野之
真木立山尓
青生
山菅之根乃
慇懃
吾念君者
天皇之
遣之万々
[或本云

命恐] 夷離
國治尓登
[或本云
天踈
夷治尓等]
群鳥之
朝立行者
後有
我可将戀奈
客有者
君可将思 言牟為便
将為須便不知
[或書有
足日木
山之木末尓
句也]
延津田乃
歸之
[或本無歸之句也]
別之數
惜物可聞

Modern Japanese

み吉野の
真木立つ山に
青く生ふる
山菅の根の
ねもころに
我が思ふ君は
大君の
任けのまにまに [或本云
大君の
命かしこみ] 鄙離る
国治めにと [或本云
天離る
鄙治めにと] 群鳥の
朝立ち去なば
後れたる
我れか恋ひむな
旅ならば
君か偲はむ 言はむすべ
為むすべ知らに [或書有
あしひきの
山の木末に
句也] 延ふ蔦の
行きの
[或本無歸之句也]
別れのあまた
惜しきものかも

Hiragana Pronounciation

みよしのの
まきたつやまに
あをくおふる
やますがのねの
ねもころに
あがおもふきみは
おほきみの
まけのまにまに
[おほきみの
みことかしこみ]
ひなざかる
くにをさめにと
[あまざかる
ひなをさめにと]
むらとりの
あさだちいなば
おくれたる
あれかこひむな
たびならば
きみかしのはむ
いはむすべ
せむすべしらに
[あしひきの
やまのこぬれに]
はふつたの
ゆきの
わかれのあまた
をしきものかも

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